『反対咬合 Underbite』とも言いますが、上あごに対して下あごが前に出ている咬み合わせです。
これは、上あごが十分に成長していない場合や、下あごが過度に成長している場合、その2つの組み合わせが原因となります。遺伝的な要素があり、子供の矯正が必要な症例です。
このタイプの不正咬合は治療せずに放置すると、上の前歯が下の前歯を押し出すことによる下の前歯の歯茎が下がるだけでなく、受け口が悪化する可能性があります。
できるだけ早期に矯正歯科の専門の先生に相談する必要があります。この時期の矯正治療としては、6歳頃から専用のマウスピースを使用し、8歳までに上あごを前方に成長促進できる『フェイシャルマスク』を夜間~朝まで毎日使用を数か月装着する必要があります。
駒沢よしや矯正歯科相談室です。みなさんは矯正治療をしたくても「自分の歯並びはどういう風に仕上がるのかな。」「矯正治療にかかる費用や治療期間は全体でどれくらいかかるのかな。」「月にいくらくらい余裕をつくれば矯正治療をはじめられるのかな。」「駒沢よしや矯正歯科で治療した他の患者さんはもともとどういう歯並びなのかな。」という疑問を抱いたことはないですか?
矯正治療は、患者さんそれぞれに歯並びや噛み合わせ、気になる悩み、治療の方法に同じパターンはありません。それでもご自身の悩みや歯並び、治療方法に近い記録を見つかれば、矯正治療に向かうイメージを少しでもつかんでいただけるように症例記録をご覧いただけます。また、駒沢よしや矯正歯科相談室のブログでは、患者さんのお悩みごとに分類したページを掲載しているので、ご自身の状況に合った症例を探してみてください。なお、患者さんのプライバシーを尊重し、顔貌は一部のみとさせていただいておりますのでご了承ください。
駒沢よしや矯正歯科相談室です。駒沢よしや矯正歯科院長 吉屋 慶章が治療を行った症例集です。
- 『』は患者さんが矯正治療を始めたいきっかけ。性別。
- Before:治療開始前の年齢
- After:治療終了後の年齢
- duration of treatment:実際の治療期間と治療費。
- 治療費を矯正治療期間で換算した1か月あたりの費用です。
なお、治療費の内訳は、精密検査料+基本矯正料+毎回の処置料の合計です。
『受け口』
Before 8歳 5か月
After 10歳 0か月
矯正治療期間 1年 2か月
矯正治療費506,000円
月額およそ36,000円
フェイシャルマスク
ワイヤー矯正
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×14か月分=77,000円
①+②+③=506,000円
月額およそ36,000円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『前歯部反対咬合』
いわゆる【受け口】
②『上下前歯部叢生』
上下の前歯が揃っていない。
③『永久歯萌出スペース不足』
という状況でした。
治療方針
【上顎前方牽引装置】
というマスクを毎日10時間連続使用により、
上顎の成長を促してくれます。
最後にワイヤー矯正で前歯を並べておしまいです。
今回は、『永久歯萌出スペースが不足』していましたので、
子供の矯正治療だけでなく、
永久歯がすべて生え変わってからの
本格的な矯正治療が必要という分析結果をもとに、
上の2番目の前歯は無理やりに並べる必要がないため、
治療終了しました。
この2番目の歯を無理やり並べない理由は、
これから生えようとする犬歯とぶつかって、
歯根が吸収してしまうというリスクがあるためです。
『受け口を治したい。』~治療開始10歳 9か月
Before 10歳 9か月
After 11歳 9か月
矯正治療期間 1年 0か月
矯正治療費 429,000円
1か月あたり 35,750円
フェイシャルマスク
ワイヤー矯正
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×12か月分=66,000円
①+②+③=495,000円
1か月あたり 41,250円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『前歯部反対咬合』
いわゆる【受け口】
②『上下前歯部叢生』
上下の前歯が揃っていない。
という状況でした。
治療方針
【上顎前方牽引装置】
というマスクを毎日10時間連続使用により、
上顎の成長を促してくれます。
最後にワイヤー矯正で前歯を並べました。
しかし、治療開始時期が10歳以上のため、子供の矯正治療で一時的に改善しますが、今後の成長によっては『受け口』が再発する可能性をご同意いただいてから子供の矯正治療を開始します。
また、『受け口』が再発したとしても、成長が終わる高校生~大学生のころに『顎変形症』の治療として保険診療にて『外科手術+矯正治療』を行うことができます。
『受け口を治したい。』~フェイシャルマスク
Before 7歳 8か月
After 8歳 7か月
矯正治療期間 1年8か月
矯正治療費 539,000円
1か月あたり 26,950円
フェイシャルマスク
ワイヤー矯正
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×20か月分=110,000円
①+②+③=539,000円
1か月あたり 26,950円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『反対咬合』
上の前歯が内側に入っている。
②『上下顎叢生』
上下ともガタガタな状態。
という状況でした。
治療方針
『反対咬合』の改善のために、
【フェイシャルマスク】という上顎の成長を促す装置を使用し、
ワイヤー矯正にて並べました。
なお、ひと昔前は下あごの成長を抑制するための
【チンキャップ】を使用していた時代がありますが、
現在ではその意義は小さくなり、
現代の矯正歯科の先生は使用しておりません。
『下の前歯が出ている。』~矯正治療期間 8か月
Before 7歳 3か月
After 8歳 3か月
矯正治療期間 8か月
矯正治療費 473,000円
1か月あたり 59,125円
フェイシャルマスクとワイヤー矯正
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×8か月分=44,000円
①+②+③=473,000円
1か月あたり 59,125円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『反対咬合』
受け口の状態。
という状況でした。
治療方針
『反対咬合』の改善として、
フェイシャルマスクで上顎の成長を促して、
上の前歯をワイヤー矯正にて並べました。
『受け口を治したい。』~矯正治療期間 1年 2か月
Before 7歳 3か月
After 8歳 9か月
矯正治療期間 1年 2か月
矯正治療費 506,000円
1か月あたり 36,143円
フェイシャルマスク・ワイヤー矯正
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×14か月分=77,000円
①+②+③=矯正治療費506,000円
1か月あたり 36,143円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『反対咬合』
受け口の状態。
②『永久歯の萌出スペース不足』
という状態でした。
治療方針
『反対咬合』の改善のために、
上顎前方牽引装置(フェイシャルマスク)で、
上顎を前に成長促進しました。
『永久歯の萌出スペース不足』については、
顎を広げても限界があること
大人の矯正治療で綺麗にできること
子供の矯正で改善しようとしても5年以上矯正治療が必要
という理由から子供の矯正治療では経過を観察することにしています。
『受け口を治したい。』~矯正治療期間 1年 1か月
Before 8歳 0か月
After 9歳 5か月
矯正治療期間 1年 1か月
矯正治療費 500,500円
1か月あたり 38,500円
上顎前方牽引装置
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×13か月分=71,500円
①+②+③=矯正治療費500,500円
1か月あたり 38,500円
検査所見(問題点)はこちら↓
①『反対咬合』
前歯が受け口になっている。
②『上顎正中離開』
上の真ん中が開いている。
という状態でした。
治療方針
『反対咬合』の改善のために、
上顎前方牽引装置(フェイシャルマスク)で、
上顎を前に成長促進します。
『下の前歯が出ている。』~『リンガルアーチで治療しました』
Sex Men
Before 7歳 0か月
After 8歳 9か月
矯正治療期間 1年 6か月
矯正治療費 528,000円
1か月あたり 29,333円
リンガルアーチ・ワイヤー矯正
検査所見(問題点)はこちら↓
①『反対咬合』
上の前歯が受け口になっている。
②『上下顎叢生』
上下の前歯がガタガタ。
という状態でした。
治療方針
・『反対咬合』の改善のために、
『リンガルアーチ』という上の前歯を裏側から押す装置を頑張っていただき、
・『上下顎叢生』の改善のために、ワイヤー矯正で上下並べました。
矯正料金の内訳はこちら↓
①精密検査料金
44,000円
②基本矯正料金
385,000円
③処置料金
5,500円×18か月分=99,000円
①+②+③=矯正治療費528,000円
1か月あたり 29,333円
『下あごが出ている。』~矯正治療期間 2年 1か月~
Sex Women
Before 6歳 9か月
After 9歳 1か月
矯正治療期間 2年 1か月
矯正治療費 566,500円
1か月あたり 22,660円
フェイシャルマスク
ワイヤー矯正
検査所見(問題点)はこちら↓
①『前歯部反対咬合』
下顎が前に出ていて、受け口の状態。
②『上下歯列正中不一致』
上下の真ん中の線が合わない。
という状態でした。
『下あごが出ている。』
検査所見(問題点)はこちら↓
①『前歯部反対咬合』
下顎が前に出ていて、受け口の状態。
②『上下歯列正中不一致』
上下の真ん中の線が合わない。
という状態でした。
子供の矯正治療の1番の利点は
『あごの成長のコントロールができること。』です。
受け口の場合は、
8歳前半までに矯正治療を
行うとおおよそは受け口の改善ができることが多いです。
対して、
受け口を放置しておくことで、
10歳以降の下あごの成長が強くなって
受け口が悪化することが分かっています。
確かに、
子供の矯正治療を行っても
10歳以降の下あごの成長により、
受け口が後戻りすることが稀にありますが、
それでも、子供の矯正治療で上顎の成長
を促すことは将来的に大きなメリットになります。
たまに、
他院で矯正治療を行っていた患者さんが
相談に来られることがあります。
その8歳の患者さんのお母さんは、
『マウスピースを使用しているのに
全然受け口が治らない』ということでした。
たしかに、
マウスピースは6歳臼歯が生えるまで
使用していただくと
受け口が改善することがありますので、
当院でも治療に使用することがあります。
しかし、6歳臼歯が生えたら『フェイシャルマスク』に切り替えて、
上顎の成長を促してあげる必要があります。
『受け口が気になる。』
検査所見(問題点)としては、
①『反対咬合』
受け口で下の歯が前にある。
という状態でした。
治療開始年齢としては、ギリギリの状況でしたがご本人が一生懸命に装置を頑張って治すことができましたね!
AFTERの歯並びが、
見違えてとっても素敵ですね。
『受け口が気になる。』
検査所見(問題点)としては、
①『叢生』
上下の前歯がガタガタ
②『反対咬合』
前歯の部分が受け口
③『上下歯列正中不一致』
上下の真ん中の線が合わない
④『上下顎歯列弓狭窄』
上下の歯並びのアーチが狭い。
という状態でした。
みなさんの感じた通り、
かなりむずかしい症例です。
上下左右の小臼歯を4本抜いてもスペースが足らないことが明らかです。
それでも、ご本人が頑張って治療に向かい合ってくれました。
AFTERの歯並びが、
見違えてとっても素敵ですね。
『受け口が気になる。』
検査所見(問題点)としては、
前歯の部分が受け口『反対咬合』
という状態でした。
フェイスマスクという、
上顎を前に成長促進させる装置を
夜の8時から翌朝6時まで、
毎日10時間装着する期間は
9か月程度でした。
そのあとは、上の前歯を揃えて、
計11か月で子供の矯正は完了しました。
装置はご本人で装着できるので、
お母さまもラクチンでしたとのことです。
AFTERの歯並びが、
見違えてとっても素敵ですね。
『受け口を治したい』方です。
検査所見(問題点)としては、
①前歯の部分が受け口『反対咬合』
②前歯がガタガタ『叢生』
という状態でした。
受け口を放置してしまうと、
さらに受け口が成長とともに
悪化してしまう可能性があります。
そのため、受け口の方は6歳から8歳までに治療開始する必要があります。
ご本人が夜間寝るときに、
フェイスマスクという上顎の成長を促進する装置
を頑張ってくれました。
AFTERの笑顔が素敵ですね。
『受け口気味なのが気になる。』です。
検査所見(問題点)としては、
①上の前歯が後ろにある(反対咬合)。
②下の前歯のガタガタがある(前歯部叢生)。
前歯のガタガタ度合いが軽度のため、
非抜歯のワイヤー矯正で治療しました。
AFTERの笑顔が素敵ですね。
『受け口を治したい』という
9歳9か月の患者さんです。
受け口への矯正治療については、
治療の開始時期と
患者さんの協力度に仕上がりが影響されます。
この患者さんは9歳9か月で、
治療開始時期が遅めでしたが、
患者さんが一生懸命、
毎日10時間以上
フェイシャルマスクという上顎前方牽引装置を
使用していただいたことで
治療することができました。
8歳の女の子です。
受け口と上下のガタガタが大きい患者さんです。
治療開始時期が8歳を過ぎて、
生え変わりが早い特徴のある患者さんのため、
子供の矯正治療が間に合うか判断が難しいところでした。
また、上下の前歯とも大きめで、
ガタガタの度合いも大きく、
子供の矯正治療では前歯をきれいに並べるには
治療開始がやや遅すぎる状況でした。
その前提条件にも関わらず、ご本人が毎日フェイシャルマスクという『上顎前方牽引装置』を頑張ってくれたので、上の前歯の受け口の状況が改善できました。
ひとまず、生え変わりを待って
中学生1年ころになったら、
第2段階の矯正治療で
ガタガタを改善していく予定です。
.
今日は受け口が気になる患者さんの症例記録です。
7歳から9歳にかけて上顎の成長を期待できるため、
上顎前方牽引装置というマスクを1日10時間(寝る時を含めて)毎日装着していただきます。
治療の開始時期や毎日の装着時間が問題なければ6~9か月で骨格的な問題が改善されてきます。
頑張れば頑張るほどに受け口も解消され、
ご自身の成功体験になる経験も得られる治療になることでしょう^^