YOSHIYAブログ

チェアーサイドの雑談

『価値観の合うみんなと一緒に幸せを共有する。』

当院にお越しいただいた多くの患者様、そして当院の矯正治療を評価してくださり、大切な患者様をご紹介してくださる歯科医院の皆様、さらには当院で共に診療に携わってくださった受付の方、歯科衛生士、歯科助手、歯科医師の先生方、そして矯正治療に必要な器具や機材を提供してくださる多くの専門業者の方々、駒沢よしや矯正歯科周辺の歯科医院や店舗、地域の皆様と出会えたことに心から感謝しています。特に、周辺の道路で落ち物を拾っているときに、明るく挨拶や感謝の言葉をいただけると、とても嬉しく思います。

私が矯正歯科診療で大切にしているのは、『価値観の合う皆さんと一緒に幸せを分かち合う』ことです。矯正治療を通じて、患者さんの笑顔がより輝く瞬間や、「人生が変わりました。本当にありがとう」と感謝の言葉をいただけたときには、私自身もその幸せを共に感じることができます。また、他院で矯正治療を強く勧められたものの、本当に必要ではない症状の患者さんにアドバイスをすることで、安心を提供できることも、正しい矯正治療の一環だと考えています。

私は鹿児島県出身で、高校1年生の春に父親が悪性腫瘍と診断されました。父は京都大学医学部附属病院で2回の手術を受け、闘病生活を送りましたが、高校3年生の夏に亡くなりました。父を助けたいという思いから、私は猛勉強して医学部を目指しました。同じ境遇で苦しむ子どもを減らしたいという強い気持ちもありました。しかし、父が亡くなったことで、その思いが途絶え、無気力になった時期がありました。その後、浪人を経験し、なんとか日本歯科大学歯学部(現在は生命歯学部)に入学しましたが、大学生活でも無気力な日々が続きました。

それでも、家族や大学からのチャンスを活かさなければならないという思いで、歯科医師国家試験に必死に取り組み、何とか合格し、歯科医師としてスタートを切ることができました。歯科医師国家試験は年々難易度が上がっています。卒業後の1年目は、必須の臨床研修医として、母校である日本歯科大学附属病院で3か月間、さらに渋谷の歯科医院で9か月間の研修を受けました。この研修期間中は、自分の進むべき専門領域を見極める重要な時期です。高校生が文系か理系を選ぶのと同じくらい、進路が大きく変わります。歯科には、一般歯科、補綴科、保存科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科など多くの専門分野がありますが、自分に合った分野を見つけることは非常に難しいものでした。

しかし、日本歯科大学附属病院での3か月間の各科ローテーション研修中、矯正歯科での研修を担当してくださった先生から「矯正歯科のレジデント試験を受けてみたら?」と勧められ、受験を決意しました。結果として、そのご縁で矯正歯科の道を歩むことになりました。

矯正歯科には、歯学部入学時から憧れがありましたが、その医局に入る方々はまさにエリートというイメージが強かったです。実際にその医局に入ることができた以上、これまでの自分を成長させ、プロフェッショナルとしての自覚を強く持つことが重要だと感じました。上司や先輩の先生方からの貴重な指導や、温かい患者様の存在に助けられながら、時には涙し、悔し泣きをしながらも食らいつく日々を送りました。

矯正歯科医師として、一人前とされる「認定医」の試験を受けられるのは、6年目の初夏ごろです。当初、そのステップは非常に遠く感じられました。しかし、厳しい修行期間中でも、矯正歯科医になって本当に良かったと感じる瞬間が何度もありました。それは、患者さんの笑顔や「先生に矯正してもらって本当に良かった」「人生が劇的に変わりました、ありがとうございます」といった感謝の言葉をいただいた時です。

認定医を取得後は、これまでお世話になった医局で後輩の先生方をサポートする役職である『助教』を務めました。後輩の先生方が日本国内外で一人前の矯正歯科医として患者さんのために活躍していることを、とても嬉しく思っています。現在はご縁があり、世田谷区駒沢で矯正歯科専門の医院を開業し、数年が経ちました。多くの患者さんから感謝の言葉や笑顔をいただくたびに、私自身も幸せな気持ちになります。

歯並びやかみ合わせに悩む患者さんの問題を解決し、その結果、患者さんの人生や生活が豊かになることが、私自身の幸せです。

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学術論文・研究業績

駒沢よしや矯正歯科院長・吉屋慶章は、矯正歯科における臨床研究・症例報告を通じて、治療精度の向上と後進の育成に努めています。
以下に、主要な学会誌・学術集会で発表された論文を掲載しています。

  • 骨格性非対称を伴う片側性Angle III級症例の歯科矯正用アンカースクリューを用いたカモフラージュ治療
    久 星子、慶野 美緒、吉屋 慶章、土持 宇、小林 さくら子
    東京矯正歯科学会雑誌(2025)
  • 上顎前歯の前突を主訴としたAngle II級1類症例
    吉屋 慶章
    東京矯正歯科学会雑誌(2025)
  • 歯牙腫による下顎犬歯の埋伏を伴う上顎前突症例
    A case of maxillary protrusion with impacted mandibular canine due to odontoma
    窪田 大祐、吉屋 慶章、小林 さくら子
    東京矯正歯科学会雑誌(2022)
  • 保存困難な第一大臼歯の抜去後に第二・第三大臼歯を近心移動させたAngle III級前歯部開咬症例
    A case of Angle Class III anterior open bite with mesial movement of the second and third molar after removal of a difficult-to-preserve first molar
    長谷川 美緒、吉屋 慶章、小林 さくら子、安藤 文人
    東京矯正歯科学会雑誌(2022)
  • 上顎右側第一大臼歯の抜去を要する前歯部開咬の一治験例
    吉屋 慶章
    東京矯正歯科学会雑誌(2022)
  • 下顎右側第二大臼歯の埋伏および骨格性開咬を伴う顔面非対称症例
    A case of facial asymmetry with the impacted lower right second molar and open bite
    柴垣 諒子、大原 千明、吉屋 慶章、小林 さくら子
    日本顎変形症学会雑誌(2021)
  • HHE症候群による顔面非対称を伴う骨格性下顎前突症の1症例
    A case of skeletal mandibular protrusion with the face asymmetry by the HHE syndrome
    吉屋 慶章、小林 さくら子、藤城 建樹、荘司 洋文
    日本顎変形症学会雑誌(2020)
  • 顎成長のために再治療として外科的矯正治療を実施した骨格性下顎前突症例
    大原 千明、黒木 みすず、吉屋 慶章、後藤 尚昭、藤城 建樹、宇塚 聡
    日本顎変形症学会雑誌(2018)
  • 永久歯列期から咬合管理を始めた片側性唇顎口蓋裂を伴う反対咬合の1症例
    早川 まい、吉屋 慶章、小森 成、宮脇 剛司、積山 真也、梅田 剛、波田野 智架
    日本頭蓋顎顔面外科学会 学術集会プログラム・抄録集(2017)
  • 歯列空隙と下顎両側第一大臼歯欠損を伴う骨格性下顎前突症の1症例
    吉屋 慶章、宇塚 聡、小森 成
    日本顎変形症学会雑誌(2017)
  • 医学的対応としてのベッグ装置
    小森 成、佐藤 瑶子、吉屋 慶章、吉田 陽子、山下 憲昭
    歯学 特集号(2016)
  • 矯正治療中に歯根吸収が認められた骨格性下顎後退の1症例
    吉屋 慶章、土持 宇、小林 さくら子、片岡 彩乃、安藤 文人、植木 健次郎、小森 成、荘司 洋文、岡本 秀平、藤城 建樹
    日本顎変形症学会雑誌(2014)
  • 上顎左側側切歯の先天欠如を伴うAngle II級症例
    吉屋 慶章、小林 さくら子、安藤 文人、林 千亜紀
    東京矯正歯科学会雑誌(2014)

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