子供の矯正治療について
① 小児の歯列矯正はなぜ必要なの?
・小児では成人よりも顎の成長や変化が著しい時期です。そのため、小児矯正では顎の成長を促すことで、上下顎のバランスを整えることができます。例えば、下あごの成長が上あごよりも発達している患者さんでは、上あごの成長を促すために上顎前方牽引装置を使ってもらう場合があります。
・特に下の前歯が上の前歯より前に出ている受け口の症状の要因は、遺伝的な要素も大きく影響しています。小児矯正では上あごの成長がなくなる前に矯正治療を終了しておく必要があるため、受け口の患者さんはできるだけ早く6歳くらいには矯正相談しておく必要があります。
・成人のうち“正常咬合”をもつ方は全体の1%程度しかおりません。逆に言えば成人のほとんどが何らかの矯正治療が必要といえます。
・小児矯正を行うことで、必ずしも大人の矯正が必要なくなるわけではありません。しかしながら、小児矯正によって成人の矯正の難易度を緩和したり、手術を伴う矯正を避ける可能性があります。