上の歯が下の歯よりも前に出ていて、『出っ歯』ともいわれる『上顎前突 Overjet』という治療が必要な噛み合わせです。
これは、上の前歯が前に出る場合や下あごの成長が弱い場合、その2つの組み合わせが原因となります。また、遺伝や指しゃぶりなどの悪い習癖が挙げられます。
このタイプの不正咬合は治療せずに放置すると、上の前歯を物や人にぶつけて折れたり、脱臼して神経にダメージを受ける可能性があります。
矯正治療の時期としては、下あごの成長を促す必要がある場合は、7~8歳頃に専用のマウスピースを夜間装着する必要があります。上の前歯が出ているだけで、子供の矯正治療の優先度が低い場合は、大人の矯正治療からでも遅くない場合もあります。
駒沢よしや矯正歯科相談室です。みなさんは矯正治療をしたくても「自分の歯並びはどういう風に仕上がるのかな。」「矯正治療にかかる費用や治療期間は全体でどれくらいかかるのかな。」「月にいくらくらい余裕をつくれば矯正治療をはじめられるのかな。」「駒沢よしや矯正歯科で治療した他の患者さんはもともとどういう歯並びなのかな。」という疑問を抱いたことはないですか?
矯正治療は、患者さんそれぞれに歯並びや噛み合わせ、気になる悩み、治療の方法に同じパターンはありません。それでもご自身の悩みや歯並び、治療方法に近い記録を見つかれば、矯正治療に向かうイメージを少しでもつかんでいただけるように症例記録をご覧いただけます。また、駒沢よしや矯正歯科相談室のブログでは、患者さんのお悩みごとに分類したページを掲載しているので、ご自身の状況に合った症例を探してみてください。なお、患者さんのプライバシーを尊重し、顔貌は一部のみとさせていただいておりますのでご了承ください。
22歳からの矯正治療:出っ歯とガタガタを整えた1年11か月の記録









【患者様のご相談】
- 上の前歯が出ているのが気になる
- 下の前歯のガタガタが気になる
14歳頃から気になっていたものの、 矯正治療を始めるきっかけがなく、 22歳3か月の時に当院へご相談にいらっしゃいました。
【診断結果】
精密検査の結果、以下の症状が確認されました。
- 叢生(crowding):歯がきれいに並ぶスペースが足りず、ガタガタしている状態
- 出っ歯(overjet):上の前歯が前方に突出
- ミッドライン不一致(midline shift):上下の歯の中心がずれている
- 鋏状咬合(scissors bite):特定の奥歯が外側にずれて正しく咬み合っていない
【使用した矯正装置】
- マルチブラケット装置(セルフライゲーションブラケット)
- ホールディングアーチ
【抜歯部位】
上下左右の小臼歯(4本)
【治療の流れ】
- 初診時:精密検査を実施し、数週間後に治療計画を説明
- 1か月目:上のワイヤー矯正装置を装着し、小臼歯を抜歯
- 5か月目:下のワイヤー矯正装置を装着し、小臼歯を抜歯
- 9か月目:上下のスペース閉鎖を開始
- 16か月目:最終調整(ディテイリング)開始
- 23か月目:矯正装置の撤去と保定装置の装着
【治療期間】
1年11か月
【矯正料金の目安】
- 精密検査料金:55,000円
- 基本矯正料金:825,000円
- 処置料金:6,600円 × 23回分 合計:1,031,800円
【リスクと副作用】
- 歯を並べた際、歯の形状によって**ブラックトライアングル(歯と歯肉の間の隙間)**が生じ、歯肉が退縮したように見えることがあります。
- 保定装置の使用を怠ると後戻りの可能性があります。保定期間が終了した後も、歯並びは変化することがあります。
矯正治療を通じて、患者様は理想の歯並びを手に入れ、自信を持って笑えるようになりました。